2025年11月8日土曜日

「お百姓には教えてはいけない洋梨とチーズの組み合わせ」とその他の絶妙の果物とチーズの取り合わせ


農業に従事されている方々にはタイトルの失礼をお許しいただければ幸甚です。


「梨とチーズの組み合わせがどんなに美味しいか、農民に知らせてはいけない。」

というのは“Al contadin non far sapere quanto è buono il formaggio con le pere” 

というイタリアの諺なのです。


諺の起源は、貴族と農民の関係に遡ります。昔の貴族はチーズやと洋梨の取り合わせは絶妙な珍味をな為、貴族が自分達だけで楽しむため、このことわざを用いていました。農民はそのような「洗練された贅沢」に気を取られるべきではないと。食べ物というのは農民にとって不可欠な糧であり、貴族にとっては洗練された贅沢品とみなされていた時代の話です。


現在では価値のわからない物たちに贅沢をさせても意味がないというような、日本の諺なら「豚に真珠」のような多少異なる意味でも使われます。


というわけで、今回もレシピというより「食べ方」と「食材の取り合わせ」の話です。イタリアの伝統的なものから私開発、友人開発の特にお勧めする果物とチーズの取り合わせです。


*****


9月末から10月上旬に小中学校時代の親友のオクがミラノに遊びに来てくれた。

新型コロナ中にSNS上で探したら見つかって再会は数十年ぶり。でも全く違和感がなかったのは、翻訳の仕事をしている彼女は、この私のレシピブログの数多い誤字脱字、タイプミス、変換ミスを毎回律儀に読んで、校正してくれている。毎回ちゃんと読んでくれているのは、もしかしたら彼女だけではと思うこともあるほど。


この場を借りて感謝します。オクありがとうね。今後ともよろしく。

楽しかった。また来てね。




一応料理のブログを毎回読んでくれている彼女に、そう適当な食事は作れないので若干緊張したが、まあ既に投稿済みの何度も作っているものなら失敗は少ないかと、特に新しい料理は開発しなかった。


到着が月曜の夕方だったので火曜の午前に家の下に立つメルシェに一緒に出かけた時にについ本音が出てしまった。。。

「食材さえ良ければ料理などしなくても美味しいものが食べられるのよ。」と。

本当に、食材が良く、取り合わせがよければ手間をかけない方が美味しいものは数多くある。


そういう意味で、果物とチーズの取り合わせ代表的な例と言える。

ではどんな果物とどんなチーズを?

以下が提案です。


*****



取り合わせ・1=洋梨とチーズ(カマンベールなど)




これは諺にもある昔から珍味と言われる組み合わせです。


<洋梨>

・洋梨はいくつか種類がありますがカイザーよりウイリアムスの方がチーズに合うと思います。

<チーズ>

・一般的にはヤギや羊の乳で作ったフレッシュチーズが合うと言われています。


・初めて食べたのは90年代、声楽の勉強をしていたまりちゃんの家では、カマンベールチーズと合わせていました。


・レッジョ・エミリアの農家出身の元ボスは洋梨をパルミジャーノ・レッジャーノと合わせて「これは農民には食べさせてはいけない。。。」と独り言を言っていた。




取り合わせ・2=ぶどうとゴルゴンゾーラチーズ(ドルチェ)




これは数年前ゴルゴンゾーラチーズ生産者組合のテレビコマーシャルで提案していたもの。

コマーシャルはセクシーなポーズのセクシーなお姉さんが、徐々にズームアップされ「ゴルゴンゾーラ、ブドウと試したことある?」というだけのもの。

いかにも昔のイタリア人の好きそうな馬鹿馬鹿しいコマーシャルだったが、ゴルゴンゾーラ好きの私としては取り合わせの良いヒントになり、毎秋葡萄の季節になると1回は必ず食べずにはいられないもの。



取り合わせ・3 パルミジャーノ・レッジャーノとザクロの蜜糖




これは自己開発の取り合わせ。

「ザクロの蜜糖」とは、ザクロのジュースを時間をかけて煮詰め、水分を飛ばしてとろみをつけた、濃厚な甘酸っぱいシロップです。



今年の夏ベルリンでニーマからもらったイラン製のザクロの蜜糖。

うーん、何と合わせたら良いだろうと想像して思いついたのがパルミジャーノ・レッジャーノ。


パルミジャーノ・レッジャーノと数十年成熟されたバルサミコ酢を合わせるのは有名な食べ方だが、数十年成熟されたバルサミコ酢は高い。

小瓶で1万円以上するのでやたらには使えない。


ザクロの蜜糖はねっとり感がバルサミコ酢の50年ものくらいの感じ。

味は成熟バルサミコ酢よりやや酸味が強くやはりフルーティーな感じが、チーズに合わせるにはまた良い。


ぜひ試しください。



取り合わせ・4 イチジクとゴルゴンゾーラチーズ(ドルチェ)

https://cucina-kajorica.blogspot.com/2024/10/blog-post_20.html


このレシピの時の取り合わせです。


生食用の馬肉などという入手の難しいし食材を除いて、チーズとイチジクだけでも十分美味しいのでお試しください。



取り合わせ・5 マルメロ(イタリアではコトーニャりんごと呼ぶ)とチーズ




写真は約1年前のお料理上手なネッラの家のディナーの写真


パンの上にチーズ(フォンティーナに似た)その上のマルメロのゼリーが置かれています。

美味しかった。


取り合わせ・6 フェタとザクロ

上のネッラの家のディナーの写真、左上に写っているのはギリシャのフェタ・チーズとザクロの取り合わせ。




取り合わせ・7 フォンティーナチーズとカラントのジャム




写真はだいぶ前にパオラGに貰った自家製カラントのジャムをフォンティーナ・チーズの上に置いて一緒にいただくという試み。

パオラGは山道を歩きながら時々たち止まってカラントを摘む。

美味です。



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