2025年9月13日土曜日

超簡単!究極の簡単料理イタリア風野菜のグリルをベルリンで作る。




料理とか、レシピとか、そんな立派な言葉で呼ぶには若干引け目を感じますが、、、

美味しい。


ネット上でも紙媒体の料理雑誌などでも色々な創意工夫を凝らした、時には奇を衒ったと言いたくなるようなレシピを多く目にするけれど、この料理はシンプル過ぎて記事のネタとなる事は決してない。

でも何かの機会に作ってみると、皆に口を揃えて褒められる。


レストランの前菜カウンターなどでは定番的存在だけれど、以外と家庭で作る人は少ないのかもしれない。



食材の味を活かし、最低限の手間と調味料を加えただけで、野菜はこんなに美味しくなる、という、ある意味、究極のイタリア料理と言ってもいい。


どんな野菜ででもできますが、焼くだけで味がガラリと変わるナスとズッキーニがお勧めです。


新鮮な食材と美味しいオリーブオイルを使ってお試し下さい。


*****


今年の長い方の夏休みは諸事情あって親友のお姉さんシルビアと珍道中となった。


最も長く滞在したベルリンの貸アパートでは、シルビアは大のお料理嫌いなので当然料理は私主導となった。


ベルリンのスーパーマーケットの野菜や果物の質は結構良かった。ただ、イタリアの物と比べ色が薄めのものなど見ると、味も薄めかとじーっと見入って買わなかった物もいくつかあった。


サラダも毎日は飽きるので、3日目に野菜のグリルを作ろうということに。

シルビアは「ただ焼いただけでこんなになるの?」ひどく驚いた様子で「美味しい」を連発し、ビフテキ用のグリルを持っているから、是非家で作ろうと言っていた。


*****


<調理用具>


・レストランでは下の写真のような鋳鉄のグリル板が使用されています。なので焼き目も野菜に綺麗なストライプがつきます。過去に何度も買おうかと思ったけれど、それだけの為にこんなに重くて高い調理器具を買う決断が出来なくて今日に至っています。




代用品としては表面加工の無い鉄製のフライパン、それもなければ中華鍋。

私は長年中華鍋で作っています。

表面加工のあるものは空焼きすることになり傷むのでお勧めできません。






<材料> 二人分


・丸ナス 1個


・ズッキーニ(大きめ) 1個


・塩 ひとつまみ


エキストラ ヴァージン オリーブオイル  少々




<作り方>


1・ナスは洗って5-6ミリの厚さに輪切りにします。




2・ズッキーニも洗って5ミリ程度に縦にスライスします。



*イタリアのレストランでは普通、鋳鉄のグリル板で作るのでズッキーニの長手は切らずにそのままにしますが、ウチでは底の丸い中華鍋で作るので長手は半分に切りました。


3・鋳鉄のグリル板または表面加工の無い鉄製のフライパン、なければ中華鍋を火にかけてよく熱します。油などは入れません。


4・3を十分に熱したら、野菜を重ならないように置いていきます。



5・両面綺麗に焼き目が付き、野菜の中がとろりとなったら軽く塩をしてお皿に盛り、エキストラ ヴァージン オリーブオイルを一筋だけかけていただきます。









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2025年9月5日金曜日

夏の終わりのお魚レシピ、鱈のイストリア風の簡略化レシピ

長ーい夏休みを頂きました。

4月から7月まで他人のレシピを多く投稿したので、すっかり怠慢になってしまい、ペースも狂い復活するのに時間がかかりました。


とはいえ、長ーい夏休みはNote投稿に関してだけで、仕事の夏休みは4日+10日の合計2週間。

日本人には「そんなに沢山?」と言われ、イタリア人には「そんなに少しだけ?」と言われる長さです。


長い方の10日間の休みはベルリンを中心にポツダムやドレスデンで過ごしたのですが、ドイツというお国柄から豚肉料理と野菜が中心で、戻ってきて体がお魚料理を欲していました。



写真はポツダムのツェツィーリエンホーフ宮殿

第二次世界大戦の日本への降伏要求が練られポツダム宣言として発表された建物です。

ポツダムには他にドイツのベルサイユと呼ばれる豪華な宮殿もありますが

このツェツィーリエンホーフは豪華主義でなく高い美意識の建物でした。


では魚料理。

でもイタリア、特にミラノはお魚が高い。

ヴェネツィアでキャーラと魚市場で買ったサンピエール(まとう鯛)はヴェネツィアで一番高い魚市場で1kgで20ユーロだったのにミラノでは普通のメルシェで1kgで50ユーロというのはどう考えても納得がいかない。


その搾取に対抗するため最近通い始めたのが冷凍食品専門のスーパー。

鮮魚屋さんではサーモンはほぼ全て悪名高い養殖魚なのに比べ、冷凍食品専門店では野生のサーモンが入手可能なのも嬉しいところ。値段もかなり安い。


冷凍のイワシは不味かったが、頻繁に買うわかさぎは美味しく、鮮魚屋で1kgで18ユーロはするのに、冷凍食品専門だと500gで3ユーロ。何と1/3の値段。


全国展開の冷凍食品専門スーパーではミラノだからといって値段を上げたりはしないから、イタリアで最も物価の高いミラノで全国平均の価格になりお得感がある、という事なのかもしれません。


なので他の魚にも目を向けようと見てみると鱈の切り身が400gで3ユーロ。安い!

袋を開けると24cm程度の切り身が3つ入っています。

一食1ユーロで魚料理。嬉しい値段。



鱈。干し鱈は色々に調理したことがあるが、生の鱈となるとあまりピンとくるレシピがない。


ネット検索するとクチーナイタリアーナのサイトで、こんな美味しそうなレシピがヒット。

https://www.lacucinaitaliana.it/ricetta/secondi/merluzzo-allistriana-2/


鱈のイストリア風だそうです。イストリアというのは半島の名前でイタリア最北西端トリエステあたりから始まります。

現在はごく一部がイタリア、一部スロヴェニア、大半はクロアチアになっていますが、過去にイタリア領だったこともあり、イタリア人がイストリアという地名を口にする時、「外国」というニュアンスは聞き取れない感じです。


イストリア


早速試してみて、その後手間のかかる部分を簡略化し、我流にアレンジしたものをオリジナルレシピの後に書くことにします。

トロリと甘い玉ねぎとじゃがいもと淡白な鱈の味が絶妙で、簡単美味で一週間毎晩食べてしまった程。


オリジナルレシピ:クチーナイタリアーナ掲載の「鱈のイストリア風」


調理時間:35分


<材料> 4人分


タラの切り身 500g

ジャガイモ 50g

新鮮なイワシ 2尾

玉ねぎ 1個

レモン 1個

ニンニク 1かけ

唐辛子 1本

イタリアンパセリ

野菜ブイヨン

塩漬けケッパー

エクストラバージンオリーブオイル


<作り方>

イストリア風タラのレシピでは、タラの切り身を細切りにし、みじん切りにした玉ねぎ、潰したニンニク、みじん切りにしたパセリの小枝、塩、少量のオイルと一緒にフライパンに入れます。弱火で約10分煮込みます。

タラを皿に移し、茹で汁にみじん切りにしたケッパーひとつかみ、洗ったイワシ、すりおろしたジャガイモを加えます。よく混ぜ、少量のスープを加えて、ジャガイモに火が通るまで約10分煮込みます。

タラと唐辛子をソースに加え、加熱して数秒味を調え、レモン汁を絞っていただきます。



さて簡略化アレンジですが、このオリジナルレシピで簡略化した箇所。


1・タラの切り身を細切りにし>>冷凍魚をそのまま使うには細切りは不都合。切り身をそのまま使いたい。>>切り身そのままの方が見てくれもゴージャスな感じ


2・切り身丸ごと使う場合「約10分煮込み、タラを皿に移し」>>ここで魚の形が崩れてしまう。>>一度入れた魚は触らないで調理する方が簡単。


3・すりおろしたジャガイモを加え>>ジャガイモすりおろすのが面倒臭い。>>スライスする。


4・新鮮なイワシ 2尾>>隠し味のためにイワシ2尾だけ買うのは面倒>>オイル漬けアンチョビに置き換える。




*****




鱈のイストリア風・我流簡略化ヴァージョン


調理時間:20分


<材料> 一人分


・タラの切り身 約130g


・ジャガイモ 中1個


・オイル漬アンチョビ 1切れ


・玉ねぎ 中1個


・ニンニク 1かけ


・水 40mi


・白ワインまたは調理酒 20ml


・塩 写真では真鯛の出汁塩を使用


・イタリアンパセリ 一掴み


・塩漬けケッパー 一掴み


・エクストラバージンオリーブオイル


・ペペロンチーノ 1個 (省略可)


・レモン 1/4個 (省略可)



<作り方>


1・玉ねぎとニンニクは薄くスライスします。



2・オリーブオイルを熱したフライパンに1とオイル漬アンチョビを入れ、2、3分軽く炒め、プライパン全体に広げます。




3・皮を剥いて2、3ミリの厚さにスライスしたジャガイモを2の上に均等に広げ、軽く塩をします。



4・3の上にタラの切り身を冷凍のまま乗せて、軽く塩をします。



5・塩漬けケッパーは水で洗い脱塩し、イタリアンパセリとともに小さめに刻み、4の上に散らします。





6・フライパンに蓋をして弱火で煮込み、2の工程から計算して15分程度で火を止めます。



*お皿に盛り付ける際に魚の形が崩れてしまいます。

来客などの時には食卓にそのまま出せるような綺麗な浅鍋で作るのが見栄えが良いと思います。

そんな浅鍋をお持ちでない方は、お鍋料理用の土鍋でもいいかもしれません。





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