とても簡単なパスタ料理です。
でもアリオ・オリオ・ペペロンチーノに常備食材のじゃがいも、アンチョビ、イタリアンパセリを足しただけで、かなり高い満足感のパスタ料理になります。
このレシピは昔勤めていた事務所の近所で時々ランチに行っていたカノッティエリ・ミラノ(ミラノボートクラブ)のレストランである日「今日のおすすめ」だったもの。
メニューにニューエントリーしたそれを皆で注文し、ペペロンチーノ入りで「なるほど辛い。」「なるほど確かにカラブリアではパスタにじゃがいもを混ぜ込む。」などと皆でコメントしながらその時はカラブリア風と納得して食べたけど、これが本当にカラブリア料理かには若干の疑問が残るので「カノッティエリ・ミラノのカラブリア風パスタ」としておきます。
ボートクラブの会員でなくてもレストランだけは利用できたので、事務所が極めて近かった事、近所に他に目ぼしいレストランがなかった事の他に、何よりボートマン達の集まるクラブのレストランはバタバタ忙しい仕事の合間の一時間の休憩でも、バカンス中のようなリラックスした雰囲気を味わえるのが気に入ってお弁当持参でない日は決まってそのレストランでランチをしていました。
ミラノの運河とカノッティエリ・ミラノ(ミラノボートクラブ)の話はレシピの後に。
今回は個人的な思い出のエピソードではありません。
<材料> 一人分
・パスタ(スパゲッティかリングイーネ)80g
・ニンニク 1かけ
・ペペロンチーノ 1個
・アンチョビ 2切れ
・じゃがいも 1個
・イタリアンパセリ 適量
・オリーブオイル
<作り方>
1・パスタを茹でる水を火にかけます。
2・じゃがいもは皮を剥き一口大に切ります。
3・イタリアンパセリは洗ってみじん切りにしておきます。
4・1が沸騰したら水の1%の塩を加えパスタを投入します。
5・フライパン(写真は中華鍋)にオリーブオイルを熱し、小さく刻んだニンニクと手でちぎったペペロンチーノとアンチョビを入れ、弱火でアンチョビをほぐし、ニンニクが一部狐色になりかけたら火を止めます。
6・パスタが茹で上がる5分前に2のじゃがいもをパスタの鍋に投入します。
*例えばパスタの袋に「茹で時間11分と書いてあったらパスタを投入後6分にじゃがいもを入れます。
7・パスタとじゃがいもが茹であがったら5を再度火にかけ、具とパスタとじゃがいも3のパセリを混ぜ、ざっと炒めて出来上がり。
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ミラノの運河
ミラノには海も川もない。
国の首都に次ぐ二番目に重要な都市で、海運が中心だった中世から栄えて来たのに海も川もないというのはかなり稀な存在なのではないかと思う。
その代わりに運河が何本かある。
13世紀に用水路としてミラノまで達した水路は14世紀後半ミラノのドーモ建設が始まると膨大な量の大理石を運ぶ重要な水路となります。
実際ミラノの大聖堂ドーモは、グランデ運河の始まるマッジョーレ湖にほど近いカンドリアという採石場の大理石が主に使用されています。
https://www.duomomilano.it/scopri-chi-siamo/la-cava-di-candoglia/
今でも残るのはナヴィリオ・グランデ(グランデ運河)とナヴィリオ・パヴェーゼ(パヴェーゼ運河)、マルテザーナ運河という三本ですが、他にいまだに地下を走っている水路もあり、ミラノは20世紀初頭までは町中に運河が張りめくらされた街だったのだそうです。
数年前にSNS上のエイプリールフールでドーモ広場すぐ脇のビットール・エマヌエレ二世アーケードの中まで運河があったというフェイクニュースが合成写真とともに出回り、信じた人も少なくなかった。。。。(笑)よく見ればスケールが狂っているのが分かります。(笑・笑・笑)
左側はビットリオ エマヌエーレ2世 アーケード内運河(フェイク)
カノッティエリ・ミラノ(ミラノ・ボートクラブ)
そんな海も川もないミラノにもボートクラブが何軒かあります。
皆この運河でトレーニングをするのです。
中でも最も古いのが1890年創立のカノッティエリ・ミラノ。
ミラノの中心部から2kmほど郊外になり空も広くなるあたりです。
このパスタを出してくれたレストランもありますが50mのオリンピックプールなどもあるスポーツクラブです。
1930年代の男子チーム
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