2023年10月27日金曜日

毎年秋に作る保存食、ペペロンチーノ・リピエーノ

ペペロンチーノ・リピエーノは毎年秋に作る保存食。


保存食を作るとなんだか安心するのは私だけでしょうか?

そしてその度に、余分な食べ物を土に埋める犬のような気分にもなります。


初めてペペロンチーノ・リピエーノを食べたのは、以前のアパートに住んでいた時の事だから、少なくとももう20年以上前。

下野さんという後輩が「これ、とってもおいしいんです。」と市販のペペロンチーノ・リピエーノを手土産にうちを訪ねて来た時のこと。


ペペロンチーノとは唐辛子の意味ですが、よく知られている細い小さい唐辛子のほかに、こんなプチトマトを少し大きくしたような形のものが主にカラブリア産(イタリアの長靴の爪先の州)で作られていて、ペペロンチーノ・トンド(丸いペペロンチーノの意味)またはポポーニと呼ばれています。


日本では入手が簡単ではないと思いますが、ネットで検索すると家庭菜園で作っている方もいるようで、全く未知の野菜ではないようです。


リピエーノはイタリア語で「詰め物」という意味。


初めて食べたペペロンチーノ・リピエーノは本当に美味しかったので市販のものを探したら、目が飛び出るほど高い。

値段の他に、市販のオイル漬けの品というのは高額品でもあまり質の良くないオイルに漬っていることが多い。


この二つの理由でポポーニともペペロンチーノ・トンドがメルシェに出る9中旬から10月中旬に作り始め、今では毎年最低1kg、できれば2kgは作るようにしている。


2kgなんて多い!と思われる方もいるかと思いますが、自家製ペペロンチーノ・リピエーノはプレゼントにも喜ばれるし、急な来客に前菜何出そう、今日は前菜を用意している時間が無い、などという時にも便利なので、できれば多めに作っておきます。


アンチョビなどを入れる人もいますが、味がキツくなり過ぎるので、私はツナとケッパーだけを使います。


ずいぶん色んな人に出したりプレゼントしたりして来ましたが、どのエピソードを取り上げていいかわからないので今回はレシピのみ。

もしも何か思い出したら追記するかもしれません。



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    <1kg分材料>

・ポポーニ(ペペロンチーノ・トンド)1kg

*ポポーニには辛いものと辛くないものがあります。好みで選んでください。

辛いペペロンチーノでも種を全て取ってしまえば、あまりバカ辛くはなりません。


・ツナ缶 約400g (漬け油は除き中身のみ)


・ケッパー酢漬け 約100g


*ポポーニが大き目だと詰め物のツナとケッパーが多めに必要になります。


    <調味料その他>


・漬け込み用オリーブオイル 約500ml


・水 1lt


・酢(ワインビネガー)0.5lt


・塩  一握り


    <道具>

・薄いゴム手袋 

*これをしないで辛いポポーニの種だし作業をすると手が腫れ上がります。


・りんごの芯抜き

*ヘタの部分を包丁で切るこのが一般的ですが、りんごの芯抜きを使うと

中の種もヘタと一緒に大半出てくるので作業が楽になります。


・エスプレッソ用の小さなスプーン


・保存用瓶 大きさにより適量




<作り方>



1・ポポーニ(ペペロンチーノ・トンド)は洗い、水を切って、りんごの芯抜きでヘタの周りに丸い穴を開けます。









2・中に残った種をエスプレッソ用の小さなスプーンで掻き出します。

*辛いポポーニの場合タネが残っていると恐ろしく辛いので要注意。





3・大きめの鍋に水1リットルとお酢0.5リットルを沸騰させます。


4・沸騰したら2のポポーニを入れ再沸騰してから2分程度でザルにあげます。




5・中に水が残っていると、すぐに味が変わってしまうので4、5時間よく乾かします。

*私は夜茹でて一晩、伏せて乾かします。









6・ツナ缶は保存用のオイルを抜いて、エキストラヴァージンオリーブオイルを少し加えよく解し5のポポーニに詰め込みます。中に空気が残らないように注意して下さい。






7・概ねツナを詰めたら最後に漬け汁を切ったケッパー3、4個頂点に押し込みます。


*ツナだけでなくアンチョビなどと混ぜたペーストにする人もいますが、素材一つ一つの味がわかるのが好みなので、いつもツナと最後の仕上げにケッパーとしています。





8・先に少し漬け込み用オリーブオイルを入れた瓶にポポーニの詰め物を入れ込んでいきます。

*後から漬け込み用オリーブオイルを流し込むと

空気が残りやすく、中に空気が残っているとすぐに味が変わるので要注意。





9・ジャムのよように真空加工をすると長持ちしますが、しなくても会食の多い12月、1月までは持つので、私は省略します。


10・味が馴染むまで最低1カ月程度待って頂きましょう。


*2、3日先のお客様に出したいという場合は、4の工程を、

再沸騰してから2分ではなく10分程度茹でると

長く待たなくても美味しくいただけます。





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